原発は必要か必要ではないか

最終更新日 2025年3月27日 by edgea

日本では、原発は必要ではないという声は多い

日本では、大きな原発の事故が起こったこともあって必要ではないという声は多いです。

稼働しなくても十分電力が賄えていると声を上げる人もいますが、エネルギーの実態を見てみると、原子力の代わりに火力が増えているだけと言っても良いでしょう。

火力発電の場合は、二酸化炭素を多く排出してしまうので本当にこれで良いのかと思っている人は多いかもしれません。

そもそも原発で使われている燃料は決して安全なものとは言えません。

ウラン燃料が使われており、その燃料を核分裂させることで大きなエネルギーを生んでいます。

このエネルギーを使って発電しているのですが、一度核分裂が始まると簡単に終わらせることができないので、ずっと稼働し続けるわけです。

水力発電は高い場所のダムから低い場所のダムに水を移動させる力を使って発電します。

問題は、また発電したいと思っても、水が下のダムにあるとそれ以上発電できないことです。

ここで登場するのが原発で発電した電気です。

夜中もたくさん発電していますが、寝ている人が多いために電力に余裕があります。

そこで、下のダムにある水を上のダムに移動するためにこの電力を使うのです。

以前は、安全神話がありましたが、水素爆発が起こるなどしたこともあって、今では危険な場所というイメージが強くなりました。

確かに、安全とは言えない場所ですが、正しい運用をすればあの事故は防げたかもしれません。

大津波によって低い場所にしかなかったすべての電源が流されてしまいました。

常に原子炉をコントロールし続けなくてはならないのに、電源を失ったためにコントロールできなくなります。

高い場所に電源があれば防ぐことができたかもしれない事故と言っても良いかもしれません。

大地震の影響も否定はできませんが、電源を低い場所にしか置かなかった判断ミスはとても大きいです。

事故後、放射能にとても敏感になった人が増えた

事故が起こったことで、放射能にとても敏感になった人が多くなりました。

日本は元々基準が厳しいですし、あまり放射能がない国なので全然考えていなかった人にとっては衝撃的だったのかもしれません。

神経質になり過ぎるくらい神経質になってしまった人は決して少なくないということは、それだけ事故があったことに対してショックが大きいのでしょう。

とても便利と言えば便利ですが、ひとたび事故が起これば大惨事になってしまいます。

原発事故が起こった当初はテレビ・新聞で報道され最大の関心事だったのですがい今では現状の様子が報道されなくなりわかりません。

現在でも福島原発ではアトックスなどのたくさんの企業や作業員が廃炉に向けて働いています。

ただし、現代の日本は電気をたくさん消費するようになってしまいました。

そのことに慣れてしまった私たちが簡単にいらないと言って良いのかどうかをより真剣に考えなくてはなりません。

昭和の暮らしに戻れば良いという人もいます。

確かに、昔はここまでたくさん電気を消費することもありませんでした。

家の中にある電化製品の数が全然違いますし、エレベーターやエスカレーターなどもかなり増えています。

それだけ、電気をたくさん使うことが当たり前になったのでしょう。

そんな私たちが急に電化製品を使う数を減らしたり、外出先でも階段を使うようにする生活にすぐに慣れるでしょうか。

バリアフリーのことを考えるとエレベーターがないと駅やデパートなどの中を移動することが難しいはずです。

高齢化社会を迎えているので、エレベーターやエスカレーターを増やさないと家の中に閉じこもってしまう高齢者が増えることも考えられます。

障害者だって自由に外出したいでしょうから、どうしても電気を使わなくてはなりません。

年々、節電技術も進化していますし、一人一人が節電していることもあって、使用している電力量は少しずつ減っています。

それでも、急に暑くなったり寒くなったりするとエアコンなどを使う人が増えるので、電力量が足りなくなりそうになることもあります。

十分電気が足りているように見えても、意外とぎりぎりしかないのかもしれません。

電気の大切さを分かってはいても、便利な生活に慣れてしまうとそこから離れることはかなり難しいです。

海外では原発がどんどん増えている

しかも、海外では日本であれだけの事故が遭ったとたくさん報道されたにもかかわらず、原発がどんどん増えています。

アジアやヨーロッパなど電気が足りなくなっている国がたくさんあるからです。

大量に発電できるので、世界的に見るとかなり増えていると言えます。そして、今後も人口が増えると考えられるので増え続けるはずです。

一概にいらないとも言えなければ、必要だとも言い切れないと思いませんか。

危険だから使いたくないけれど、電気は必要だから使わないわけにはいかないという状況です。

まだまだ再生可能エネルギーは普及していませんから、しばらくは原発のお世話にならないとエネルギー事情が厳しくなることが予想されます。

多くの人は、厳しく管理した上で稼働して、その間に再生可能エネルギーを実用化すると良いと考えています。

それがうまく行けば、未来の地球では原発がなくなっているかもしれません。