最終更新日 2025年3月27日 by edgea
国際情勢が不安定になると、何が起きてもおかしくはありません。
そんなときに最も安定した資産とされているのが金です。
金が安定している理由
どうして金が安定しているのかと言うと、それ自体に価値があるからです。
紙幣や有価証券というのは確かに高い価値を持っていますが、実際にそこにあるものは紙です。
それ自体が貴重なものではないのに、なぜ価値があるのかというと、通貨の場合には政府や中央銀行が貨幣や紙幣に価値があるという裏付けをしているからで、有価証券も所有者が紙面に書かれている所有権や債権を持てるという約束から価値を作り出しています。
平和なときであれば、通貨や有価証券の持つ価値が揺らぐことはまずありません。
でも、戦争やクーデターが起きたり、企業が相次いて倒産して世界的な大不況となったときには、価値が保てると言う保証はありません。
その最悪の事態が起きて価値がなくなれば、全財産が消え去ります。
ここで話を戻しますが金というのは、政府・中央銀行・企業などの裏付けなど関係なく、それ自体が貴重な価値を持っています。
なのでたとえ世界がどのような状況に陥ろうとも、人々は資産として扱います。
ただし、その価値というのは、永久に変わらないものではありません。
なぜなら不安定な世の中になったときにも価値があるとはいえ、市場で取引をするときには需要と供給の関係で取引価格が変動します。
国際的な緊張状態が緩和されたり、景気が良くなれば備えをする必要性がなくなりますから需要が減り価格が下落します。
平和な世界では価格が下がってしまうならば、日常的に保有する意味がないと思う人もいるでしょうが、備えをしておくことにこしたことはありません。
スペイン風邪や新型コロナウイルスの流行でもわかるように、数ヶ月前までは平和だったのに大量の死者が出て、経済も止まってしまい世界的な混乱が続くことがあります。
その結果として、通貨や有価証券の価値が失われる可能性を考えれば、普段からリスクの減らすためにも手持ちの資産をある程度は金で持っておくことは処世術といえるでしょう。
金を購入する方法
では、どうやれば資産を換えられるのかというと、いくつかの方法があります。
専門店で購入したり証券会社や銀行や株式会社ゴールドリンクなどで積立をして少しずつ購入していくといった方法があります。
購入するときの形態としては、余計な手数料などがかからないようにしたいならば、インゴットで保有するのが一番です。
インゴットというのは、延べ棒のように鋳造して一つの塊にしたものです。
その大きさには5g、10g、20g、100g、500g、1kgの6種類がありますが、単純に大きければ価値が高いというものではありません。
というのも不純物がどのくらい混じっているかが金の価値を決めるからです。
純度はKとあとに続く数字で表されていますが、純度100%がK24となりその下にK22、K18と続きます。
純度が低ければいくら重くても価値は下がり、軽くて純度の高い方が高値で取引されることもあります。
安全資産として持つならば、当然純度が高いインゴットを選ぶべきですが、詐欺を働く業者も少なくないのでいくらK24だと言われても安心はできません。
インゴットにある刻印の意味
積立などでは実物を手にする機会はないでしょうが、店舗や通販で購入するときに本物か偽物かを判断できなければ、大金を失うことになります。
そこで知っておきたいのがインゴットにある刻印の意味です。
刻印には純度や重さとともにメーカーの名前、シリアルナンバーなど刻まれています。
メーカーの名前ですが、東京証券取引所では、格付先物取引で受渡供用品に使える商品は国際公式ブランドに指定されているメーカーのインゴットでなければいけません。
その国際公式ブランドの商品は、純度99.99%以上となっていますから日本だけでなく国際的に信頼されています。
そしてシリアルナンバーですが、同じ数字は2つとなく、ちゃんとした業者から購入をするときには管理のために購入者の情報と紐付けられます。
刻印が偽装されている可能性もゼロではありませんが、刻印のないものに比べれば本物である可能性が高いです。
なので、偽物じゃないかと疑うならば真っ先に調べておくべき部分と言えます。
なお、刻印がなければすなわち偽物というわけでもありません。
なぜなら、世界には多くのメーカーがありますから、有名なメーカーでなければ刻印を打つ意味がありません。
また、刻印を売ってから月日が経過していると、取り扱いをしているうちに、かすれて消えてしまうことがあります。
刻印がなければ本物と偽物の区別がつきにくいという問題があるので、たとえ本物だとしても売買をするときには通常よりも高値がつくインゴットとしての価値が認められずに安い価格がつけられてしまいます。
まとめ
安全資産を求めている人が、真贋を見極める専門的な知識と鑑定眼もないのに軽々しく手を出すべきものではありませんから、見かけても購入は控えたほうがいいです。
確実に本物を入手したいならば、実績があり社会的にも信頼されている業者から刻印がついたものを購入しましょう。